なぜ高齢者は低温やけどになりやすいのでしょうか?その理由はいくつかあり、複数当てはまる場合もあります。前提として、高齢者は感覚が鈍くなるため、痛みや不快感を感じにくくなります。そのため、長時間比較的高温のものに接触しても気づかないことがあります。例えば、冬場に暖房器具や湯たんぽに近づきすぎたりすると、低温やけどのリスクが高まります。
次に、高齢者は皮膚が薄くなるため、皮膚が傷つきやすくなります。皮膚が薄くなると、皮膚の保護機能が低下し、水分や油分が失われやすくなります。その結果、皮膚が乾燥し、ひび割れや炎症を起こしやすくなります。また皮膚が薄くなると、血管も細くなり、血流が悪くなります。血流が悪くなると皮膚の温度調節能力が低下し、感染症などの合併症を引き起こしやすくなります。
最後に、高齢者は寒さを感じやすくなるため、低温やけどになりやすくなります。高齢者は筋肉量や基礎代謝が減少するため、体を温める能力が低下します。そのため、少しでも寒さを感じると、高齢者は体を温める器具などを長時間使用しがちです。その結果、低温やけどを起こしてしまうことがあります。
以上のように、高齢者は感覚が鈍くなること、皮膚が薄くなること、寒さを感じやすくなることの3つの理由で、低温やけどになりやすいと言われています。
低温やけどは見た目にはわかりにくいことが多いため、皮膚の状態に注意することも大切です。もし、低温やけどを起こしたと思ったら、すぐに医療機関に相談することが必要です。